新宿区では、2023年3月から14の公立保育施設で「おむつカンパニー」を導入しましたが、「しなのまち子ども園」では、これに先駆けトライアルを開始。2023年1月から本格導入いただいています。サービスをご利用いただいたご感想を伺いました。
私自身もおむつのサブスクを知っていたわけでなく、園長会で保育課担当者から説明があったことがきっかけで、保育者にも保護者にもメリットのあるサービスであることがわかりました。しっかりとしたトライアル期間があるということでしたので、「試してみます」と、トライアルという形でスタートしました。
おむつの質も良いですし、他よりも価格が安かったからです。保護者の方にとっては、良質で安価なものがいいと思いました。保育者にとっても、多くの方に加入していただけたら、個々のおむつ管理が減ることになり、助かるのではないかと思いました。
当園では現在、0歳児の12名と、1歳児の20名を対象にしています。導入する前に、みなさん一人一人と顔を合わせて「おむつのサブスクについて、ご存じですか」と話をしました。最初からサブスクを詳しく知っている方は多くなかったのですが、みなさん興味津々という感じでした。もともとおむつカンパニーのおむつを知っていた保護者の方は、「使ってみたいけれど、高くて諦めていたので嬉しい!」と目をキラキラされながら喜ばれていました。トライアルの実施に関しては、みなさん積極的だったと感じています。
対象となる園児32名中、8割以上の方が契約しました。契約しない方の理由も合点がいくものでした。おむつの補助金が会社から支給されている方や、登園日数が少ない、まとめ買いをしているので家のストック使わなければ余ってしまう、などです。「おむつカンパニー」に対しての否定的な意見はありませんでした。やはり、朝の準備のひと手間がなくなったり、おむつ管理のタスクが減ったりすることで、ラクになったと感じた方が多かったようです。加入率はその結果なのではないでしょうか。
子育て支援の選択肢は広い方がいいと考えています。保護者の方にも、子育て支援サービスの選択肢の一つであることを伝えました。一方で、園全体で導入となると、利用しない家庭がプレッシャーに感じてしまわれると辛いと思ったので、あくまで、「契約されることについては、自由ですので各ご家庭にお任せします」という姿勢で接しています。契約された方は、すっかりサブスクに馴染んでいらっしゃると感じますので、なくてはならないサービスだと思います。
保護者に持参してもらい、棚にそれぞれのストックを入れ、朝の支度をしていただいていました。そこから保育者が一人一人の名前を確認し、管理をしていました。サブスクの導入を決めた園は、おむつ替えについてのオペレーションが変わるので、その準備が必要になると思います。自園でも、クラス内やトイレを整理整頓して、サブスクおむつ用のスペースに変えていきました。
クラス内で管理し、使用する分は、トイレの棚に置いています。これまで各自のおむつを管理していたスペースに、サイズ別のカゴを用意しています。カゴには、サイズ表示に加え、成長に合わせてサイズ変更があるため個別の名前も記載しています。
サービスに関してはとても満足しています。
おむつはもちろん、おしり拭きがとても良いです。これまでは保護者の方が持参したいろいろなおしり拭きを使ってきましたが、こんなに品質の良いおしり拭きには出会ったことがないです。大きさ・厚みともに最高の品質です。このおしり拭きは、後から導入した他の園でも話題になっているようで、「手口拭きとしても使いたい!」という声が、園長会でも出ています。
保育者や園、運営としては、正直これまでのやり方を変えたくない、面倒だと感じてしまう部分もあると思います。日々、忙しいですから。当園でも、最初はあまり乗り気ではなかった保育者も、トライアル期間をスタートすると数日で「これはラクになるね!」と実感していました。園内におむつ置き場を確保したり、注文システムに慣れたりと、最初は不安なこともあると思いますが、区の担当者も「おむつカンパニー」の方も丁寧にサポートしてくれます。保護者と保育者、お互いの負担が少なくなっています。保護者の方にとっては、登園の準備にかかる時間の軽減は、少しでもゆとりを感じることができるサービスになると考えています。